信濃川・千曲川の鮭を遡上させる活動の状況報告-2
今回は新潟市の信濃川、加茂市の加茂川、五泉市の能代川の鮭の遡上調査を行ってきましたので報告します。
◆新潟市信濃川
10月20日より新潟県庁裏の信濃川本川にて、信濃川漁業協同組合さんの流し網による鮭の採捕が始まりました。(漁期は11月25日迄です)
信濃川千歳大橋付近で行われている流網による鮭の採捕
ご存知の通り信濃川は船の往来も多く、鮭の採捕も信濃川の川幅(約270m)いっぱいを使って行うのではなく、川の一部で約70mの流網で採捕しています。つまり、信濃川の下流で鮭を一網打尽にしている訳ではありません。
信濃川水系については上流に遡上する鮭を優先し、下流の採捕時期は遅く設定されています。
また、各河川で採捕期間、漁法が細かく決められています。
漁協名 |
漁法名 |
鮭採捕期間 |
信濃川漁業協同組合 | 流網 | 10/20~11/25 |
加茂川漁業協同組合 | 投網、ウライ | 9/20~翌年1/31 |
五十嵐川漁業協同組合 | 刺網、投網、ウライ | 9/15~翌年1/31 |
魚沼漁業協同組合 | 刺網、投網、ウライ | 9/15~翌年1/31 |
中魚沼漁業協同組合 | 投網、あて網、タモ網、かぎ、ウライ | 9/20~12/31 |
寺泊漁業協同組合 | 刺網、投網、かきたも、流網 | 10/1~翌年1/31 |
能代川サケ・マス増殖組合 | 刺網、投網、ウライ | 10/11~翌年1/31 |
◆加茂市加茂川
信濃川の支川・加茂川も鮭の捕獲用のウライが設置されていました。
ウライ漁とは、川幅いっぱいに、スノコ状の柵斜めに設け、産卵のために遡上してきた鮭を数か所に設けられた落し柵と呼ばれる鉄柵の中に誘導して捕まえる漁法です。
この時期になると鮭の産卵の状況を加茂川の橋の上でご覧になれます
◆五泉市能代川
能代川でもウライを設けて鮭の捕獲をやっていましたが、鮭がジャンプして昇れる位昨日の雨で増水していました。
まだ鮭漁は始まったばかりで10月20日現在17尾でした。
◆十日町市信濃川の宮中取水ダム
9月11日より始まった宮中取水ダム魚道での鮭の採捕調査は10月21日現在
オス1667尾、メス89尾の合計255尾の遡上となっています。(採捕数値は、あくまで速報値です)
◆新潟県内に鮭の遡上する河川
新潟県に鮭の遡上する河川として報告された川は、孵化場のある22河川ですが、新潟水辺の会で調査した処、現在50箇所を超えています。
今後も信濃川の鮭の遡上状況をご期待ください。
信濃川・千曲川の鮭を遡上させる活動の状況報告-3へ続く
※この活動は三井物産環境基金の助成を受けて行っています。
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