「全日本中学生水の作文コンクール」新潟県最優秀作品をご一読ください。

世話人の佐藤哲郎です。12月11日に「だいしホール」で開催された「水と土の芸術祭2012連続シンポジウム」の第1回「自然との共生とは・・・3.11震災から学ぶ」に、職場でお世話になった大先輩をお誘いして、たいへん喜んでいただきましたが、閉会後の懇談のおりに、お孫さんの作文が2009年の第31回「全日本中学生水の作文コンクール」で新潟県最優秀作品となったお話をお聞きし、お願いをして後日作文のコピーを頂戴いたしました。「水について」という作文ですが、皆さんにもご一読いただきたく、掲載させていただきます。

「水について」 新潟明訓中学校・3年B組(受賞当時)小杉 啓太朗

  僕がこの作文のテーマ「水について考える」を見たとき、脳裏に浮かんだのが「魚を呼ぶ森」という本です。

この本は僕が小さなときに買ってもらった、ある漁村に生まれた太一とそのおじいさん、げんじいさんの本です。

その漁村では舟をつくるために、村人たちが海の近くの森を切っていましたが、げんじいさんは「森と海はつながっている」と言って反対します。しかし木は切られ、それが原因で魚はいなくなってしまいました。

それを見ていたげんじいさんと少年になった太一は植林をはじめ、太一が中年になるころに山はもと通りになり、海に魚が戻ってきたという話です。

僕はこの本を読んで、小さいときは「なんで木を切ったことが原因で、魚がいなくなるのだろう」と思っていましたが、今になって森から海に栄養分が流れ出ていたり、森があるために海に土が流れ出るのを防いでいたりと、森と海が密接にかかわっていることが分かりました。

それにもっと考えてみると、水は森と海だけではなく、水力発電でも大量の水が必要だし、飲料水や工農業用水などでも人とかかわっています。なので、水質汚染などが起こると、最後は人間に返ってくるし、森と海のようにただ水(海)を守るのでなく、その周りにある環境も大切に保護しなければいけないと思いました。

よく、「きれいな川や海を未来に残そう」と言いますが、僕はただ川に捨てられたゴミを拾ったり、汚染物質を流さないということの他にも、周りの環境を保護しなければいけないと思いました。

それに、げんじいさんと太一のようにはいかないけれど、僕にもできることはあると思います。植林などはイベントなどでもできるし、米のとぎ汁を流さないなど家でもできることはたくさんあると思うので、それを実行したいです。

また、もう一つ僕が思ったことがあります。それは「節水」です。

僕は昔から、お金の節約以外でなんで節水をするのか、と思っていました。

しかし、改めてよく考えると、節水せずに汚れた水を流し続けるということは、水質汚染につながるし、節水はしなければいけないと思いました。

それに、前に書いた通り、水はいろいろなことに利用されるし、僕は新潟に住んでいるのであまり経験しませんが、四国や沖縄などでは夏によく水不足で夜間断水し、とても困っているなど、水は生活には絶対欠かせないものです。そして、地球上で飲める水は実はとてもわずかな量しかないのです。

そこで、今日から僕は前に書いたことも重ねて、シャワーや歯みがき、顔を洗うときなど、日ごろからできることから取り組んでいきたいです。小さなことでも毎日やれば大きな量になるので、がんばりたいです。また、他の人にも呼びかけたいです。

僕はこの二つの事柄から、「水は限りのある資源」、そして「日ごろからできることはたくさんある」ということが分かりました。

それに、水の問題以外にも世界にはいろいろな問題があります。僕はこの水で学んだことを活かして、それらの問題を考えて、自分でできることをみつけ、他の人に発表して、自分でできることを実行したいと思います。           (文責:佐藤哲郎)

 

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