第6回 信濃川大河塾 報告 (2015年9月8日(火)・2日目その2
2015年9月7日(月)8日(火)の2日間の日程で信濃川大河塾が行われました。
9月8日(火)ツアー2日目。朝食をすませ宿を出発した一行は、高瀬川、穂高川、犀川の三川の合流地点に立ち寄りました。
見学した三川合流地点の押野崎には、安曇節に詠われる一節の句碑がありました。
「槍で別れた梓と高瀬 巡り逢うのが押野崎」
『槍ヶ岳で降った雨が分水嶺によって(南側の)梓川(実際には犀川と名前が変わっている)と高瀬(北側の高瀬川)に別れ、川となり流れ下るけれど再び巡り逢うのが、ここ押野崎。』という意味のようです。
まるで別れ別れになった恋人が再び巡り逢うような情景の、とても素敵な一節ですね。
ということで素敵な浪漫の句碑前で参加者一同、記念撮影です。
続いて一行が訪れたのは長野県水産試験場です。
担当の方から長野県の内水面における水産資源のお話を伺いました。
現在、長野県では「信州サーモン」というニジマスとブラウントラウトの掛け合わせによる養殖品種のブランド魚が、ホテルや料理店に提供され、新しい長野県の特産となりつつあるというお話を伺いました。
その後、一行は犀川水系のダムを見学しながら国道19号を北上。写真は途中、久米路恒久治水対策事業の見学です。
犀川水系における中部電力の水内発電所の吊り橋前で記念撮影です。
ツアーの際には台風による降水で、普段は無水区間の河川でも、放流によって水が満たされている状況でした。
こうした状況が恒常化すれば、新潟河口から上流の長野県に至る水環境にも大きな影響を与えるのだろうと感じました。
その後、一行は千曲川沿いに北上し新潟県を目指しました。
途中、善光寺平大洪水の水位標を表した長野県赤沼の善光寺平洪水水位標を見学しました。
長野県でも、これまで数多くの洪水を記録し、その際の洪水水位を記録したもので、
中でも最大の洪水は1742年(寛保2年)8月2日の「戌の満水」です。
この時の水位はおよそ11mとの事で、自然の驚異を改めて実感しました。
その後、一行は千曲川の西大滝ダム、新潟県に入り宮中ダムの魚道観察室、大地の芸術祭などを見学しながら新潟へ戻りました。
日本一の信濃川が流れる下流域の新潟県と上流域の長野県。今後の上下流域の多方面における盛んな交流が期待されるツアーでした。
【信濃川大河塾は三井物産環境基金を受けて実施されています。】