鮭稚魚の市民環境放流と宮中取水ダム魚道構造改善工事の状況報告

新潟水辺の会は、平成23年度もJR東日本と共催で、十日町市及び中魚沼漁業協同組合の協力を得て、鮭稚魚の市民環境放流を以下のとおり実施します。なお、JR東日本との共催は、平成21年度以来3度目となります。

放流日時:3月24日(土)10時より

放流場所:十日町市宮中取水ダム下流右岸(魚道下流部)

放流尾数:15万尾(新潟水辺の会)、10万尾(JR東日本)

※放流場所については安全最優先で、積雪の状況により放流場所を検討中です

 

鮭稚魚の市民環境放流を共催するJR東日本は、鮭などの回遊魚が上流まで安全に遡上できる環境づくりを目指して、魚が魚道を見つけやすくするためゲートからの放流を魚道に近い右岸側から行うとともに、魚道構造改善工事を実施していました。

 

魚道構造改善工事は、平成21年9月から開催されている「信濃川発電所宮中取水ダム魚道構造改善検討委員会及び同フォローアップ委員会」の承認を受けながら、平成22年度より2期に分けて実施されています。

魚道構造改善施策としては、アユやサケ等を対象魚種とする大型魚道をアイスハーバー型に改良するとともに、カジカやヨシノボリ類等を対象魚種とするせせらぎ魚道を新設するとのことです。

 

11月中旬に鮭の遡上が終わり、3月に鮭稚魚の降下が始まるまでのわずか4ヶ月という限られた期間で魚道構造改善工事を施工するため、降雪前に既設の魚道の壁を撤去し、現在は、豪雪の中で除雪をしながら新しい魚道を作る工事が続いていました。

またJR東日本では、流木やゴミが魚道へ流れ込むのを防止するため、魚道の上流側に塵芥流入防止設備が設けられます。この塵芥流入防止設備は海ゴミにさせないための、河川ゴミ回収としての効果も期待されます。さらに、親水性向上施策として、大型魚道と小型魚道との間に魚道観察室の工事も大雪の中で行われていました。今後は魚の遡上・降下が水族館のように楽しめるとともに、環境教育にも活用できるものと期待をしています。

これらの様々な魚道構造改善施策により、より多くの鮭などの魚類が上流まで遡上することを期待しています。是非3月24日(土)の鮭稚魚の市民環境放流にご参加いただき、宮中取水ダムの魚道がどのように変わるのかご覧になってください。皆様のご参加とご連絡をお待ちしています。    NPO法人 新潟水辺の会

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