洪水と水害の違い
普通、「洪水」と「水害」は同じようなものと認識されていると思うが、厳密に言えば、少し違う。
「洪水」は、豪雨があって、川に普段の何百倍から何千倍もの水が流れる現象であり、一般にはその水が川から溢れた場合を「洪水」というようであるが、川から溢れなくとも川の流量が多くなっていれば「洪水」という。
「水害」は、その溢れた水によって、住宅や耕地などが被害を受けることであり、人が住んでいないところに溢れても「水害」とは言わない。仮に、人が住んでいても、その氾濫水をうまく受止め、被害が発生しないような工夫がなされていたら、「水害」とはならないのである。
すなわち、「洪水」はいわば自然現象であり、「水害」は「社会現象」といえるのである。
無論、「洪水」も、森林が広葉樹から針葉樹に変えられたり、都市化が進んで屋根や道路の面積が増え、雨水が浸み込まなくなって、同じ雨に対して流出量が変化することがあるので、社会現象ともいえるのであるが、豪雨がない限り洪水とならないので、自然現象が強いといっていいだろう。
この「洪水」と「水害」の違いを認識して、「水害」に遭わない工夫が肝要なのであるが、それについては徐々に述べることにする。

