2013年 鮭稚魚の市民環境放流(津南町の信濃川にて)-7 会員 ☆です

津南町へ向かう途中で世話人の加藤さんお奨めの蕎麦屋に立ち寄り、おいしい蕎麦とてんぷらを食して英気を養った後、午後1時過ぎに津南町の放流地点に隣接する、津南地域衛生施設組合の駐車場に到着しました。

 稚魚放流場所の河原まで下りれる道をつけていただいた

津南町での放流は今回が初めての上、宮中取水ダムのように現場をお手伝い頂ける企業も無いとのことで、まずは水辺まで雪かきから始めなければ・・・と現地入りしました。が、既に津南町役場の内山総務課長さん達と東京電力信濃川総合制御所の田村所長さん達により、雪の斜面を水辺まで下ることができるよう準備がなされていました。正直ほっとしました。

 

集まっていただいた津南町の方々

午後1時30分の開会予定時刻には気温が12℃まで上昇し、冬の装いでは少々汗ばむ位の好天でしたが、津南町では初めての稚魚放流会ということで、果たして参加して下さる方がいらっしゃるのか少々不安でした。しかし、始まってみれば45名(大人35名、子ども10名)もの方々のご参加を頂き、スタッフ一同まずはホッとしました。

<ストレスを与えないようそーっと・・・町長さんがお手本>

ご参加の皆さんの前で大熊代表、上村憲司津南町長様、桑原正教育長様のごあいさつを頂いた後、津南町では初めての放流ということで、稚魚にストレスを与えない放流方法の実演を上村町長にお願いしました。

上村町長と桑原教育長のあいさつ

気になる水槽と河川水の温度差は、0.8℃。午前中同様水温の条件はほぼベストです。

ここでの放流数は、中魚沼漁協さんで飼育されトラックで運ばれて来た2万尾です。午前中より稚魚の数は少ないとは言え、2万尾を45人で放流するのは・・・少々不安ながらも放流を開始です。

 

<腰もはいってバッチリ! 初放流へ>

東京電力の皆さんのご協力が有ったとは言え、雪の斜面の足場は不安定でした。しかし、大人の皆さんの初めてとは思えない見事なバケツリレーにより、2万尾の稚魚たちは次々と水辺へ運ばれ、町長さんの見本通りそっと優しく信濃川へ放流されました。

河原までバケツリレーで稚魚を運ぶ

何度も繰り返しの放流となりましたが皆さん最後まで、優しく放流して下さいました。

リレーも放流も腰がはいった姿勢でばっちり決まっていました。

元気に帰ってと鮭の稚魚を放流-1

みなさん何度も繰り返しの放流で姿勢もばっちり!

 元気に帰ってと鮭の稚魚を放流

放流後上村町長さんからご参加頂いた皆さんに「ここで放流してくださってありがとう。来年はもっと多くの参加者を集めましょう」とのお話がありました。

今回参加して下さった方々から地域の皆さんにこの活動のことが伝わり、鮭を通して信濃川への関心が高まれば、来年の参加者はきっと増えていることと思います。

津南町にて全員集合S

お約束 皆さんで「帰ってきてねえ!」と記念撮影

 短歌を詠んでいただいた村山副町長と、津南町の信濃川の流れ

短歌を詠んでいただいた村山副町長               津南町の信濃川の流れ

最後に村山 昇副町長が今回の稚魚放流の短歌を、

 「また逢おう みんな元気で 四年後に 話す子どもの 願い忘れず」

ご参加頂いた皆さん、関係者の皆さん どうもありがとうございました。

 

<筆者後記>

今回の放流会の途中、世話人の方から大事なお話を聞きました。この活動の主目的は決して放流活動を盛んにすることではなく、放流せずとも毎年沢山の鮭が信濃川を千曲川をそして支川を遡ってゆくようにすることであると。これを見失ってはいけないことを教えて頂きました。

一方で、この活動に参加して頂くことで、皆さんが信濃川について考える良い機会となり、更には家族、友人、地域の人々ともに考え、思いが繋がるきっかけとなることを期待したいと思う次第です。

 

宜しければ来年は参加してみませんか? 鮭の稚魚って意外とカワイイ顔しているんですよ。

最後に私のデジカメで撮った鮭稚魚の旅立ちの水中映像をご覧下さい。

 

◆◆今回の鮭稚魚の市民環境放流は、三井物産環境基金及び信濃川の沿川市町村(新潟市、長岡市、十日町市、津南町)の助成を受けて行われました。助成をいただいた団体に感謝いたします。

鮭稚魚の放流は子供達にロマンを与えるとともに、さまざまな科学的な知識と探究心を育んでくれます。

私たちの活動は、本来的に豊かな水量を持つ川でありながら、魚が往き来できないという不自然な状態を改善して、千曲川、信濃川を「普通の川」に近づけることを目的に今後も鮭稚魚の市民環境放流を継続していきます。今後ともよろしくお願いいたします。

NPO法人 新潟水辺の会事務局

2012年鮭稚魚の市民環境放流報告書へづづく

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