「第一回 これからの千曲川を考える会」開催のお知らせ

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上田市内の浦野川での鮭稚魚の市民環境放流(2015年3月14日)※今回は鮭稚魚の放流はありません。

新潟水辺の会では長野県内の皆様と交流をしながら、信濃川・千曲川に日本海から鮭が遡上し、自然産卵できる川へと再びなるように活動に取り組んでいます。

この度交流させていただいている、「上田道と川の駅 おとぎの里 てらこや部会」の皆様から、「第一回 これからの千曲川を考える会」開催のご案内をいただきましたので、お知らせいたします。

新潟水辺の会からも「信濃川~宮中取水ダム~西大滝ダム~千曲川
~樽川~浦野川をドローンで空撮した映像を紹介する予定です。
普段見れない景色ですのでお楽しみに。

 

【開催趣旨】

さて、長野県のシンボルである千曲川は、現在、様々な団体に利用されております。しかし、それぞれの団体がどのようなポリシーの下でどのような活動を行っているのかについては、お互いに十分には理解できていない現状であると思われます。

そこでこの度、各団体のポリシーや現在の活動内容、またイメージする千曲川の将来像について情報や考えを共有すると共に、千曲川に関わる団体間での協働の可能性を検討する最初のステップになることを願い、下記の通り「これからの千曲川を考える会」の開催を計画いたしました。

年度末のお忙しいところとは存じますが、ご参加を賜りたくご案内申し上げます。

 

上田市半過公民館04

上田南小学校の皆さんの発表(21015年3月15日上田市半過公民館にて)

 

◯開催日時 2016年3月13日(日) 10:00〜13:00

◯開催場所 上田 道と川の駅 おとぎの里 交流センター ※駐車場から向かって左(西)端の施設

※アクセスについては“こちら”にてご確認下さい。

◯定員 60人

◯参加費 無料(昼食をご希望の方は昼食代500円(※要事前申し込み))

◯日程

10:00 開会 趣旨説明

10:10 活動発表(上田市の南小学校、川辺小学校の児童の皆さんによる発表:サケ稚魚飼育・放流やアユの放流会、昨年末の千曲川へのサケの遡上についての感想や、今後、どんな千曲川になって欲しいか等)

11:00 参加団体からの報告 (1団体概ね10分を予定)

11:30 意見交換 (千曲川について感じている課題やそれぞれの団体における今後の方向性について等)

12:00 まとめ

12:15 昼食会

13:00 閉会

 

◯お申し込み・お問い合わせ

上田道と川の駅 おとぎの里 電話 0268-75-0587

 

皆様のご参加をお待ちしております。

鮭の発眼卵の河床埋設放流を行いました。

私達新潟水辺の会では、鮭が遡る信濃川・千曲川の復活を目指して、稚魚の市民環境放流や発眼卵の河床埋設放流、長野県の皆さんとの交流・連携などに取り組んでいます。
その取組の一環として、2015年12月20日(日)新潟県長岡市内を流れる湯の谷川で鮭の発眼卵の河床埋設を行いました。会員以外の方も含め総勢12人が作業に参加しました。

 

発眼卵の河床埋設は、日本海から信濃川を遡上した鮭が自然産卵できるまでの間、人が産卵の代替行為を行って鮭のお手伝いをするというものです。

 

湯の谷川は信濃川の4次支川(信濃川→支川の黒川→さらに支川の河久保川→さらに支川の蛇喰川→そのまた支川の湯の谷川)となります。地図は下記をご覧ください。

 

当日は当会の加藤副代表の車に乗せていただき、能代川サケ・マス増殖組合様のふ化場にお邪魔して、埋設する発眼卵2万粒を分けていただきました。

 

能代川サケ・マス増殖組合様では、12~13℃の水温変化の少ない地下水伏流水を汲み上げて鮭のふ化を行っています。

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木の蓋をとると中に受精卵がたくさん飼育されています。

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発眼卵の検卵、ふ化が終わると、こちらの砂利をしいた浮上槽で飼育するとのことです。

 

鮭の卵は受精してから積算温度が240℃になると卵に眼ができた発眼卵の状態となり、480℃になると孵化が始まります。(積算温度=水温×日数 例えば水温10℃で一定なら48日でふ化することになります)

 

今回分けていただいた発眼卵は11月23日に採卵・受精したもので、積算温度は368℃、1粒の重さは約0.24gになります。発眼卵は私達がよく目にするイクラよりも皮が固く白っぽくなっている感じがします。

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積算温度ではあと110~120℃でふ化することになります。この日の湯の谷川の水温は8~9℃だったので、お正月のころにふ化するのではないかと予想されます。

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能代川サケ・マス増殖組合の皆様(左側の3人)と加藤副代表(右端)とで記念撮影。

組合の皆様朝早くからありがとうございました。

現地に向かう途中、11月7日に信州上田の方々と一緒に見学した加茂川を覗いてみました。

 

サケの漁期は終わっているとのことですが、まだ川を遡上してくる鮭が橋の上から見えます。

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現地に到着し、加藤副代表の案内のもと手分けをして発眼卵の埋設を行います。

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長靴に水が入らないように工夫をしてみましたが、長時間はもちませんでした。(短時間の作業ならこの方法もおすすめです)
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現地では加藤副代表の案内で発眼卵を川底に埋設していきます。(下の図は作業手順のイメージです)

発眼卵の河床埋設方法[2]

最初に川底に発眼卵を埋めるための穴を掘ります。

 

次に卵を入れる空間を確保するため、割り箸を格子状に組んだ蓋をかぶせます。この蓋は作業性を良くするため、加藤副代表の発案・手作りのものです。

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格子のすき間にパイプを差し込んで、蓋の上に砂利をかぶせた後、パイプの先にろうとをあてて、発眼卵を穴の中に流し込みます。

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今まではパイプを引き抜くときに卵が流れでてしまうという問題があり、卵を入れた後、さらに小粒の石を流し込んでパイプを引き抜くときに卵が流れ出ないようにするのも今回のもう一つの工夫点です。

 

メス鮭は平均で3000粒の卵を3~4箇所に分けて産卵すると言われているので、今回1箇所あたりに埋設する卵の数は約600粒としました。重さを換算して約140gの発眼卵を計量します。

 

こうして川沿いに移動しながら約30箇所で発眼卵の埋設を行いました。

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また、実際に発眼卵がどの程度ふ化して、稚魚が川を下って行くのかを追跡調査するため、手作りのバイパードボックスに発眼卵を入れたものも2箇所ほど埋設しました。(こちらの方は容量が大きいので800粒を入れました)

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発眼卵は少し位の衝撃にはビクともしませんが直射日光などの紫外線には弱と言われていますので、水の酸素を取り込みながらかつ日光が当らないよう、砂利層の川底にしっかりと埋め込みました。

 

バイバードボックスの中には日々の水温を2時間ごと継続的に記録するための計器をセットしました。3月下旬頃バイバードボックスを回収し、発眼卵の生育状況を追跡する予定です。また、川の表面水温も1時間ごと記録する計器を近くの木に縛り付けました。

 

初めのうちは作業のペースが上がらなかったり、パイプを抜くときに卵が流れ出たりもしましたが、慣れてコツを掴んでくると卵も流れ出なくなりペースもびっくりするほど上がってきました。

 

川の中に入って作業する人も大変でしたが、それにあわせて発眼卵を計量したり道具や材料を運搬していくのもなかなかの作業で、役割分担をうまくやらないと大変だと感じましたした。

 

この湯の谷川は他の川の水温より1℃ほど高い川のようです。現在の水量と水温から推定すると、埋設した発眼卵は3月下旬までには1g位までに成長し、川を下り日本海に向かうことになると考えられます。

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最後はみんなでお互いの労を労いつつ、埋設放流した発眼卵が4年後戻ってきて自然産卵するようになることを願いながらの記念撮影でした。

 

当日の現地は少し雪が積もっていましたが、快晴で気持よく作業ができました。ご参加いただきました皆様お疲れ様でした。ありがとうございました。

 

今回の作業で今年度の鮭の復活に関する活動はほぼ終りとなります。これまでのように3月頃に鮭稚魚の市民環境放流を行えればよいのですが、レッドマウス病の問題もあるため今年度は市民環境放流は行わないこととしました。

 

しかし、活動はこれで終わりではなくレッドマス病の問題の様子を見ながら、継続的に取組んでいきたいと考えています。

 

(この記事は副代表 加藤 功・世話人 杉山 泰彦の共同執筆です)

鮭発眼卵の河床埋設放流ボランティア募集

鮭発眼卵の河床埋設放流ボランティア募集のお知らせです。

新潟水辺の会はかつてのように鮭などの魚類が遡上し、産卵、降下できる信濃川を目指し、“鮭発眼卵の河床埋設放流”を4年前より取組んできました。

今年は長岡市の湯の谷川にて鮭発眼卵の埋設放流を行います。3~4年後大きく成長した鮭が戻ってきます。多くの方々のご参加をお待ちします。

来週の12月20日(日)長岡市の河川で発眼卵の河床埋設放流を行いますので宜しければボランティアをしませんか。

作業は川に穴を掘り、そこに発眼卵を埋め、上に砂利をかける作業です。
約40カ所を予定してます。

発眼卵の河床埋設放流は、鮭の発眼卵を人為的に河床に埋設し、以後の生育を自然環境にゆだねる増殖手法です。

発眼卵の河床埋設[2]

昨年の長野県上田市、長野市での発眼卵の河床直まき埋設

発眼卵の河床埋設方法[2]

発眼卵の河床直まき埋設方法

 

募集チラシはこちらです。

20151220MaisetsuFlyer

埋設日時:2015年12月20日(日)

集合時間:9時30分 作業終了は12時を予定しています。雨天決行

埋設場所:長岡市宮本2丁目地内の湯の谷川

集合場所:長岡市雪国植物園南口(長岡ICより車で10分)

雪国植物園は冬季休園していますが、新潟水辺の会の旗が目印です。

 

車が無くて行かれない方は、同乗する車をお知らせします。
当日は雨具、長靴、ゴム手袋をご持参願います。
剣スコップもあればご持参ください。

参加の皆様には近くの台湾料理の昼食をご馳走します。

 

参加ご希望の方は、新潟水辺の会 加藤 功(携帯 090-4701-3910)

または下記フォームまでご連絡ください。

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