2015「鮭を訪ねて日本海バスツアー」の報告

2015年11月07日(土)、長野県上田市より「信州上田千曲川少年団」と「上田市塩田公民館」の皆さんが新潟へ鮭の遡上を見学にいらっしゃいました。私たち新潟水辺の会では皆さんの案内や昼食の用意などでお手伝いをさせていただきました。

この「鮭を訪ねて日本海バスツアー」は、今回で4回目で信濃川上流(長野県)の皆さんに下流(新潟県)で鮭が遡上・産卵する様子を見学し、信濃川・千曲川によって長野県と新潟県が結ばれていることを実感していただくことで、上下流域交流と鮭が遡上する信濃川・千曲川の復活につなげることを目的としています。

上田市からは総勢24人もの方々にお越しいただきました。また、地元の新潟からは日本ボーイスカウト黒埼第1団の16人の皆さんも加わり、なかなか賑やかな見学ツアーとなりました。

上田市の皆さんは朝7時半にバスで出発し、新潟へ向かいます。

午前10時過ぎに三条燕ICで、当会の大熊顧問がバスに乗り込み、信濃川や鮭のことなどを説明しながら、加茂市の加茂川(地図はこちら)へ到着しました。IMG_1571_R

鮭を行き止まりにするウライや捕獲籠を設置した加茂川の様子

 

加茂川は信濃川の支川にあたり、街の人々の憩いの場にもなっています。当日は近くにお住まいと思われる方々も鮭の遡る様子を見て楽しそうにしていました。

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加茂川で鮭の姿を見学する皆さん

ウライの周辺で泳いでいる鮭の様子

 

ツアーに参加された方からは「泳いでいる鮭の姿を初めて見て、力強さに感動した」「今年の春に稚魚の放流に参加はしたけれど、実際泳いでいるのを見たのは初めてだ」「街の中で鮭が遡る姿が見られるのは素晴らしい」などと感想をいただきました。

 

 

加茂川を離れ、五泉市南田中の能代川沿いの「サケのふるさとパーク」を訪れました(地図はこちら)。

この付近ではサケの自然産卵の様子が見られるとのことでしたが、残念ながら鮭が遡る様子は見られませんでした。

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五泉市南田中「サケのふるさとパーク」

ツアーは五泉市の新保集落センターに向かい、そこで昼食となります。

この日は「能代川サケマス増殖組合」から鮭や採れたての野菜をご提供いただき、水辺の会のスタッフが調理して鮭汁と鮭のホイル焼きをみんなで頂きました。鮭もよい味でしたが、甘みたっぷりの野菜も美味しかったです。

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昼食の様子

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鮭汁

IMG_1597_R鮭のホイル焼

昼食後は能代川サケマス増殖組合の皆様に能代川の「楽新保(たのしんぼ)広場(地図はこちら)」に設けられた「サケの路(みち)」を案内していただきました。

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能代川に設置されたウライの様子

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サケの路に設置された捕獲籠

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サケの路や鮭漁について説明する吉井文夫組合長

 

能代川サケマス増殖組合長の吉井文夫さんからは「鮭の放流も続けていけば必ず長野まで遡るはずなので、頑張って欲しい。漁業も大事ですが、川はみんなのものなので、多くの人から川に触れてもらうことでいい川になっていく」とお話をいただきました。

組合長の吉井さんからのお話の後は、捕獲籠にかかった鮭を水揚げしていただき、触らせていただきました。

興味深く生きている鮭を間近に見る子ども達

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鮭の重さや大きさにビックリする子ども達

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ウライの下流に見え隠れする鮭を飽きることなく見つめる皆さん

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ウライを背景にみんなで記念撮影

ここで捕れるサケは1匹3~4kgとのことです。実際に生きている鮭を触った方々は、その大きさや重さ、跳ねる力の強さに驚きや感動を口にしていました。

記念写真を撮り、14:00頃解散となりました。上田市からの皆さんは東蒲原郡阿賀町の「阿賀の里」に立ち寄った後、帰路に着かれたとのことです。

筆者自身も十数年ぶりに川を泳ぐ鮭の姿を見ました。あらためて生命の力強さに感動し、いつまで見ていても飽きることはないくらいです。

当日はお天気も心配でしたが、なんとか雨風にならずよかったです。

最後に、上田市からはるばるお越しいただきました信州上田千曲川少年団、上田市塩田公民館の皆様、地元新潟から参加いただいた日本ボーイスカウト黒埼第1団の皆様、当日美味しい鮭や野菜の提供と案内をいただきました能代川サケマス増殖組合の皆様など関係の皆様方へ御礼を申し上げます。

 

 

2014信州上田千曲川少年団「鮭を訪ねて日本海バスツアー」の報告

平成26年11月8日(土)、信州上田千曲川少年団が新潟へ鮭の遡上を見学に来ました。

この「鮭を訪ねて日本海バスツアー」は、今回で3回目で信濃川上流(長野県)の子供たちが、下流(新潟県)で河川を鮭が遡上・産卵する様子を体験し、信濃川や千曲川によって長野県と新潟県が結ばれていることを実感し、上下流域の交流を重ねたいと企画したものです。

2014千曲川少年団加茂川2

 

午前10時45分、加茂市加茂川に到着した一行は児童7名を含む総勢16名が到着です。

今年度、長野市の裾花川で鮭の発眼卵埋設を一緒にやっていただける

「信州水環境マップ・ネットワーク」の沼田さん、大洞さん、藤井さんも自家用車で到着し、加茂川に架かる下河原橋から鮭の遡上を見学です。

2014千曲川少年団加茂川1

 

加茂川には、ざっと50尾ほどの鮭が泳いでいるのが見渡せました。

産卵場所を求めて尾びれで河床を掘るメスの廻りにオスが群がります。

初めて見る光景に驚きの声を上げ思い思いに写真に納めていました。

 

2014千曲川少年団南田中1

 

続いて加茂川を遡り、290号線を左折し冬鳥越から五泉市へと抜け

能代川上流にある「サケのふるさと南田中パーク」に到着です。

ここは鮭が自然産卵する場所で訪れた時には10尾前後の鮭が確認できました。

まだ遡上が始まったばかりで、今回は少なかったのですが

最盛期には2000尾ほどが見られるようです。

2014千曲川少年団南田中2

ここで1枚目の記念写真です。

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続いて五泉市新保にある新保五百地集落開発センターにやってきました。

事前に加藤世話人が焼いた鮭のチャンチャン焼きとイクラを御菜に持参のお弁当を広げ昼食です。

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今回、食事の準備が加藤世話人一人だったので鉄板の上で焼く事ができず

バーベキューコンロで作ったのですが、参加者から美味しいとの声を頂きました。

今回の鮭とイクラは能代川サケ・マス増殖組合から提供していただきました。

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食後は能代川サケ・マス増殖組合の吉井組合長に案内され、鮭の捕獲用の仕掛け「ウライ」を見学しました。

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能代川サケ・マス増殖組合では20年ほど前から鮭稚魚の放流を行ない

現在では最盛期に1日800尾ほどの水揚げがあるそうです。

2014千曲川少年団能代川1

吉井組合長にお願いし、捕獲した鮭に触らせていただきました。

最初は暴れて手こずりますが

子供達が手づかみで持ち上げると歓声があがります。

生きた鮭を間近で見たり、触れたりなど滅多に経験できない事に、子供達は大はしゃぎです。

2014千曲川少年団能代川2

ある参加者の親子は、このツアーに毎回参加しているとおっしゃっていました。

この時期、色々なイベントが有るけれど子供がどうしても鮭に触りたいので

今年も来ましたとの事でした。

大人の方は1個400円のイクラをお土産に買い求めていました。

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最後にウライをバックに一同で記念撮影。

 

その後、阿賀の里と通船川を見学し上田へ戻っていきました。

この冬に鮭の発眼卵埋設に協力していただける信州水環境マップ・ネットワークとの連携や、11月22日に長野市安茂里公民館で開催される「信州の鮭文化を語るシンポジウム」など、鮭の稚魚放流は長野県へのバトンタッチの段階に入って来ました。

今回参加してくれた子供達の住む上田市まで鮭が遡上する事を期待したいと思います。

 

 

※この活動は三井物産環境基金の助成を受けて行っています。

第5回 信濃川大河塾の開催

※募集定員に達したので、参加申し込みは締め切りました。(8月1日追記)

 

~かつて鮭が遡上した様に、信濃川・千曲川・犀川・奈良井川を遡る旅~

 

恒例となりました「信濃川大河塾」を今年も計画しました。昨年は信濃川(千曲川)の源流である川上村を訪ねましたが今年は、信濃川の源流のひとつである奈良井川を訪ねます。

 

 日 時: 2014年8月30日(土)~31日(日)

 参加費: 14,000円(1泊2日4食バス代込)

 宿泊地: 中山道奈良井宿 ならい荘

 募集数: 40名(大型バス貸切)

 

昭和9年の秋、奈良井川で捕獲された鮭2尾(信濃川河口より290km遡上した)が、松本市山と自然博物館に保管されています。その鮭のように、信濃川、千曲川、犀川を遡り、奈良井川源流を目指す水辺ウオッチングの旅です。

第5回 信濃川大河塾チラシ

第5回 信濃川大河塾チラシ

奈良井川は、中央アルプスの主峰木曽駒ヶ岳の北にある茶臼山北壁(塩尻市楢川地区)に源を発し、分水嶺が入り乱れる中、南下する東の天竜川、西の木曽川に挟まれた中を北上、沿線の観光名所中山道奈良井宿、贄川宿を流れ塩尻市、松本市を貫き、松本市大字島内で梓川に合流する流路延長56.3kmの河川です。

 

「奈良井宿は奈良井千軒」と言われ、曽路十一宿の中では最も賑わった処です。現在の宿場の町並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、往時の面影を色濃く残しています。今回はその奈良井宿に宿を取りました。更に国指定重要文化財となっている「緑のドレスに19段の白いフリルが重なる、牛伏川のフランス式階段工」の見学も行います。

牛伏川フランス式階段工と山腹斜面対策工

国指定重要文化財となった、牛伏川フランス式階段工と山腹斜面対策工

大河塾の現地案内は、「信州のサケ文化」の著者である元長野県立歴史館 総合情報課長 宮下健司氏と大熊代表が行います。皆さんのご参加をお待ちしています。

  ◎行程

◆8月30日(土)1日目 関越自動車道⇒越後川口PA(信濃川蛇行部説明)⇒宮中取水ダム魚道と魚道観察室見学⇒西大滝ダム魚道見学⇒昼食⇒上信越自動車道⇒途中「信州のさけ文化」著者の宮下健司氏バスに乗車⇒塩尻IC⇒牛伏川フランス式階段工見学⇒土木遺産の旧片平橋見学⇒奈良井宿見学⇒ならい荘(宿泊)

 

◆8月31日(日)2日目 7:50 宿を出発⇒奈良井川源流近くまでトレッキングし、森林浴と奈良井川を体感⇒11:30バスで移動⇒塩尻IC⇒長野自動車道⇒安曇野で昼食⇒三川合流見学⇒犀川のダム群を見学⇒長野IC⇒小布施PA⇒上信越自動車道~北陸自動車道⇒新潟へ

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