2014つうくり市民会議“魅力的な川は、魅力的な人からできる”レポート4

2014年9月27日(土)13:30~16:30 新潟県立大学新厚生棟(ぱれっと)にて、「2014つうくり市民会議“魅力的な川は、魅力的な人からできる”」が開催されました。

新潟県・新潟市の発表の後、マルチコプターによる空撮映像の上映、休憩をはさみ、パネルディスカッション「通船川等とこれまでのかかわりについて」が行われました。

14:20 マルチコプターによる空撮映像の上映

新潟県立大学から信濃川まで高度50~100mから撮影した映像を上映し、桑野恭子さんの即興のピアノに合わせて、加藤功(新潟水辺の会世話人)が解説。

14:50 パネルディスカッション「通船川等とこれまでのかかわりについて」

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パネリスト

  • 梶 東洋さん(新潟市立万代高校2年生 端艇(たんてい)部)
  • 佐藤 雅(みやび)さん(新潟県立大学3年生)(以下佐藤雅)
  • 佐藤 泰雄さん(通船川中流交流会役員)(以下佐藤泰)
  •  渡辺 康二郎さん(新潟合板株式会社役員)
  •  野神 正幸さん(新潟県新潟地域振興局地域整備部治水課長)
  •  齋藤 雅志さん(新潟市環境部環境対策課水質係長)

コーディネーター つうくり市民会議会長 大熊 孝(NPO法人新潟水辺の会代表)

大熊:

新潟市には新川や西川も流れているが、通船川は抜群に良くなっていると感じています。それもつうくり市民会議を中心として県や市が一緒に地域住民との話し合いを重ねてきたからだと思います。

来年できる「かわせみ橋」について、橋の名前を変だなと思う人もいるかもしれませんが、実際に通船川にはカワセミがいるんですよ。浄化用水が入ったり、下水道の接続率が上がっていることなどから水質も徐々に改善しています。

そうした通船川で万代高校がカヌーの練習をしているというのは画期的なことだと思っています。

 

梶:

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端艇部に入って1年半くらいになります。通船川で毎日のようにカヌーを練習しています。今日この時間も仲間たちは通船川で練習しています。

自分は通船川を使わせてもらっているという感じが強く、川のために何かしたという自覚はまだありませんが、桜まつりでカヌーの乗船体験を手伝わせてもらったりすることで川に関わっています

そして、トイレや艇庫ができたことで環境が良くなりとても感謝しています。

 

佐藤雅:

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普段は幼児教育を学んでいて、今年6月からつうくり市民会議の幹事会に参加しています。自分は福島の出身で、今は親の出身地の南区から大学に通っています。先輩から中流域交流会の佐藤さん紹介してもらったことがきっかけとなり、活動を続けています。

昨年は中流交流会の方々と松崎や大形で活動してきました。現在は6~7人の仲間で鯉のぼりを上げたり、付近の子どもと大学生と遊ぼうというイベントを企画したりもしていますし、三世代交流会にも参加しています。

先日乗船の機会をいただいて、水面から周辺を見ることができ、川が生活に密着していたり、産業を支えたりしていることをあらためて実感しました。乗船を機会に川の環境や景観、川と人との関わりなどに興味をもつ学生も出てきています。

川があることはあたりまえだと思っていることが多いのですが、当たり前故に問題点に目を向けていないというのもあると思います。今後も川づくりに関わっていきたいと思っています。

 

佐藤泰:

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つうくり市民会議には平成10年の発足当初から関わってきました。発足当時は自治会長という立場で関わってきましたが、今は自治会長の任から退いています。

11年ほど前に灯篭流しを始めました。当時は工事現場の仮設の階段を使って灯篭流しをやっていましたが、その後整備が進んで安全に川に近づけるようになりました。ベストとはいえないかもしれないが相当に良くなったと感じています。春には鯉のぼりをあげ、夏には灯篭流しをし、冬にはクリスマスツリーを飾ったりしています。

せっかく県、市に整備してもらったものだから、地域のコミュニティを作りながら川を利用して価値を高めていきたいと思っています。

また、平成15年からかわせみ橋の設置を市に要望してきて、ようやく10年ごしの思いが実現します。

行政の期待にも応えるために、利用価値を高めていくのがそこに住んでいる住民の責務だと思っています。

地域の人たちの触れ合いの場を持ち続けることで、地域コミュニティがしっかりしたものになっていくと思います。

個人個人が出来る範囲で活動していくことで地域の力を底上げし、行政を動かすほどの力にもなるのではないかと思います。灯篭流しも最初は14~15人くらいしか参加がありませんでしたが、今では灯籠を150個用意しても足りないほどになりました。灯籠を流すときは、下流にオイルフェンスのようなものを設置して回収し、再利用しています。

 

大熊:

三世代交流会には万代高校が乗船体験に協力したり、県立大学の学生が運営に協力するなど、川と地域の関わりが濃密になってきたと思います。

 

渡辺:

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弊社は第一貯木場第一号の誘致企業で、昭和37年に設立、昭和38年に工場の創業と、通船川の関わりは今年で53年になります。残念ながら昭和39年6月の新潟地震で、工場が大被害を受け操業再開まで4ヶ月かかったこともありました。また、平成10年8・4水害では第二貯木場から溢れた水が溢れ、工場内に浸入り機械類が浸水し使えなくなりました。

新潟地震の被災状況

新潟地震の被災状況

平成10年8・4水害の浸水状況

平成10年8・4水害の浸水状況

当社の製品である合板の材料にはロシアや東南アジアなどから輸入した原木を使っています。

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新潟西港に着岸した船から原木を降ろし、それを筏に組んでタグボートで曳き、第一貯木場に運んでいます。全国で閘門を通って原木を運ぶのは、全国で新潟だけでです。お客様を案内するときに曳航の現場にを案内すると感動していただいています。

また、原木の切りくずや樹皮などをボイラーの燃料にしたりLED照明の導入などで省エネ率80%を達成しつつあります。

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自分は8年前からこの会社に世話になっていて、この市民会議のことを聞いて、社員に呼びかけて定期的に吹き溜まりのゴミを清掃しています。貯木場では大きなコイが原木に付いている餌を食べにくる様子すや、冬はカモなどいろいろな鳥が集まってきます。

通船川なくしてうちの会社は成り立たないといえるくらいお世話になっています。企業として前向きに環境の改善に取り組んでいきたいと考えています。
大熊:

多くの川が生産活動から離れてしまっている現代で、川で生産活動を行っているのは素晴らしいと思います。

 

野神:

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津島屋工区の改修事業を紹介します。改修前は新潟地震の災害復旧で垂直の鋼矢板が設置され、人が水辺に近づけない状態です。この鋼矢板は通船川全体でも腐食が進んでいる箇所が多数あります。

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津島屋工区でも改修の計画を立てる前に、ワークショップを開催して地域の皆さんと川づくりのイメージを話し合いました。ワークショップの結果、散策路や船着場などがあり、人が川に近づけるようにしたいという川づくりのイメージなりました。

全体450mの区間を平成18年度から改修にとりかかりました。予算の都合もありますが、あと3~4年で完成させたいと考えています。地盤が悪いので軟弱地盤対策をしてから護岸を設置する必要もあります。

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護岸には手すりを設置し、魚巣ブロックには足をかけることもできるので、万が一人が落ちても上がることができると思います。

完成した部分はイメージ通りとはいえないところもありますが、船着のスペースを設置したり、スロープを設置したりして、水際に近づきやすくしています。スロープやトイレは新潟市より整備していただいています。

 

大熊:

津島屋閘門には船着場とトイレがあります。松崎地区にも桟橋とトイレがあり、河口の森にも船着場とトイレがあります。8.5kmの区間にこれだけの設備がある川は全国でも珍しいのではないかと思います。新潟県はたくさんの川を管理している中で通船川だけえこ贔屓しているのではないですか?

野神:

つうくり市民会議により、皆さんの意見を取り入れられる仕組みがあるので、防災だけでなく親水や環境へ配慮を整備の重点にしているからだと思っています。

 

大熊:

通船川でやったことは西川など他の川の改修にも活かされています。

 

齋藤:

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昨年韓国の蔚山(ウルサン)市の太和江(テファガン)を訪ねる機会がありました。蔚山市では下水道の整備、工場排水の規制、河川堆積物の浚渫、親水空間の造成、市民・企業の参画に取り組んでいます。市民から環境の改善の要望があり、15年くらいの間で水質も良くなっています。

 

大熊:

自分も昨年一緒に訪れましたが、韓国の環境への取り組みは日本を上回っていると感じることもあります。日本でも東京の日本橋の上の高速道路は昭和39年のオリンピックに建設されたものですが、撤去に1兆円かかるとのことで実現しませんでした。再び2020年の東京オリンピックを目指して、撤去できるかどうか議論が始まっています。

 

【参加者からの質問】

質問:国内産の原木は使っていないのですか?

渡辺:国が国産材の使用促進に取り組んでいます。新潟県も力を入れているので当社も県産材を使っています。県内産の使用は増えていますが、原木は陸上輸送のため、筏の数は減ってきています。また、山林の保全のため、定期的に森林組合等と話し合いを行って伐採量を決めています。今は外用材と県内産のスギをあわせたハイブリッド合板の製造を拡大しようと取り組んでいるところです。またCO2排出量の削減にむけて、切り捨て間伐材などをバイオマスに利用できないかと考えているところです。

 

質問:現時点で化学的な液体を流している会社はどのくらいありますか?

齋藤:工場排水は水質基準が設けられている。基準内であれば流して良いということになっていますが、各社が基準値よりも厳しい基準を設けて管理しているのが実情です。

大熊:過去に蓄積されたヘドロを浚渫すれば水質は良くなると思う。生物濃縮という心配もあると思いますが、現在魚を調べている限りではそのようなことありません。

 

質問:松崎ニュータウンの処おの階段護岸が10年くらいで傷んできているように思いますが、県では対応を予定していますか?

野神:今年度補修する予定です。

 

大熊:

今後通船川に期待することをお話いただいてこのパネルディスカッションを終わります。

 

梶:

昔と比べると通船川は綺麗になってきたと聞いていますが、自分を含めて今始めて見る人には汚い川にしか見えないと思います。もっと綺麗にしてもらってカヌー体験をやってもらえれば、いろんな人が通船川に関わってくれるようになるのではないかと思います。

 

佐藤雅:

市民の皆さんの努力があって綺麗になってきていると思うので、自分たちも一緒に努力していきたいと思っています。子どもたちが川に触れながら成長していける地域になるといいなと思っています。

 

大熊:

佐藤雅さんたちが、新潟大学の学生も仲間に引き込んでいるのは新しい展開になっていくと思います。

 

佐藤泰:

地域の住民が関心を持ってくれるだけで、その地域がいい方向に動くと思います。誰かに期待するのではなく、自分一人でもいいから動くことで仲間が増えていき、それを継続すれば大きな力になると思います。地域の皆さんがそんな気持ちを少しでも持ってくれたら嬉しいです。

 

渡辺:

私達は社員200人程度で、家族を含めれば400~800人になります。日頃から整理・整頓・清潔・しつけなどを心がけて、工場内だけじゃなくて川もみんなで綺麗にしていこうと気持ちと、繰り返しやっていくことが必要だと思っています。吹き溜まりの掃除を継続していて、ゴミもだんだん少なくなってきていると感じています。

 

大熊:

昔は川と一緒に生活がありました。高度経済成長から川と暮らしは切り離されてきました。もう一度、川があり働くことがあることで人生が楽しくなっていくではないかと思っています。川と向き合ってその中で我々の生活があると認識していくほうが楽しいと思います。

万代高校がカヌーの練習をやってくれているだけでも大きな価値があると思っています。佐藤雅さんのように学生の方々も関わってきて、通船川と人の関わりは大きく変わってきているとも感じます。

もっと綺麗になってくれたら新潟の中では一番いい水辺空間になると思っています。皆さんのお力添えをお願いしてパネルディスカッションを終わりとします。

 

16:05 合唱 女声合唱団コール・ラ・ミューズ

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新潟市東区で活動する女声合唱団の皆さんから秋を感じさせる曲をしっとりと演奏頂きました。(演奏曲目:小さい秋みつけた、旅愁)

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女声合唱団コール・ラ・ミューズと男声合唱団トークボーイズのみなさんによる混声合唱(演奏曲目:峠の我が家、おおおシャンゼリゼ、ほらね)

全員合唱 (曲目)ふるさと

2つの合唱団を指導されている桑野さんからは「きれいな川になるようにみんなでできることを頑張りましょう。私も頑張ります。」とコメントをいただきました。

 

 16:20 ふりかえりシートの記入

16:25 閉会のあいさつ・総評つうくり市民会議副会長 山岸俊男(NPO法人新潟水辺の会副代表)

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コーラスで幕を開け、行政の説明、パネルディスカッションと進めてきました。コーラスが入ったおかげで和やかに会議が進めてこれたと思います。

新潟でつうくり市民会議のような取り組みがされていることを発信していくことで、全国の川づくりも変わっていくのではないかと思います。

 

これまで4回に分けて「2014つうくり市民会議“魅力的な川は、魅力的な人からできる”」をお届けしてきました。この会議は来年も継続して開催される予定です。たくさんの皆様からのご参加をお待ちしています。

2014つうくり市民会議“魅力的な川は、魅力的な人からできる”レポート3

2014年9月27日(土)13:30~16:30 新潟県立大学新厚生棟(ぱれっと)にて、「2014つうくり市民会議“魅力的な川は、魅力的な人からできる”」が開催されました。

今回は新潟市からの「通船川周辺の整備や通船川の環境について」についての説明をお届けします。

14:05 新潟市より「通船川周辺の整備や通船川の環境について」

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新潟市東部地域土木事務所 石黒さん「歩道橋“かわせみ橋”の整備について」

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新潟市東部地域土木事務所は、平成25年9月から通船川を渡り、東区海老ケ瀬と松崎を結ぶ、歩道橋の整備に取り組んでいます。

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これまでに基礎や護岸の工事を行ってきました。基礎は鉄筋を組んだものを地中に埋めてそこにコンクリートを流す方法で工事をしました。

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今年秋から人が歩く部分にあたる上部工にとりかかります。上部工は工場で製作したものを現場に運んで、クレーンで設置します。

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10月4日(土)には、工場から運んできた橋の部分をクレーンで設置する様子の現場見学会を実施しますので、ご来場ください。

また橋の工事とあわせて付近の散策路の舗装も予定しています。

 

新潟市東区役所建設課 高橋さん「通船川沿いの散策路整備について」

新潟市では、新潟県の護岸整備や補修と連携しながら、通船川に沿った散策路の整備を行っています。

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現在は津島屋閘門から新川口橋までの区間で緑地広場の整備を行っています。右岸側の上流部分は写真のように完成していますが、その下流部については現在新潟県で行っている護岸整備の完成を待って整備を進めていきたいと考えています。

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これまでに鴎橋から山の下閘門排水機場までの右岸側の散策路整備も行いました。

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また、松崎大橋から薬師橋にかけて区間では、右岸側の散策路の整備は完了し、現在は左岸側で散策路の整備を進めています。

引き続き、緑地や散策路が川に親しみ地域の憩いの場となることを目指しています。

 

新潟市環境部環境対策課 齋藤さん「通船川・栗ノ木川の水質の変遷について」

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河川の水質の監視は国、県、市が協力して行っています。健康や生活環境に関係する項目について基準が設けられ、各河川で毎月1回水質検査行っています。

昭和45年に水質汚濁防止法が制定され、通船川・栗ノ木川でも水質検査を実施するようになりました。通船川では3地点、栗ノ木川では4地点で水質検査を行っています。

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水質検査が始まってから、徐々に水質が改善されてきています。通船川の環境基準の水域類型指定は、昭和45年当初はE累計でしたが、平成16年度にD累計に指定されています。

水質改善の要因として、環境基準の制定、工場排水の規制、周辺地域での下水道の整備と接続率の向上、通船川・栗ノ木川浄化事業計画(S46~)などの取り組みが挙げられます。

 

次回は、少し時間が空いてしまうかもしれませんが、パネルディスカッション「通船川等とこれまでのかかわりについて」についてのレポートをお届けします。

2014つうくり市民会議“魅力的な川は、魅力的な人からできる”レポート2

2014年9月27日(土)13:30~16:30 新潟県立大学新厚生棟(ぱれっと)にて、「2014つうくり市民会議“魅力的な川は、魅力的な人からできる”」が開催されました。

今回は新潟県からの「通船川の川づくり」についての説明をお届けします。

13:50 新潟県新潟地域振興局地域整備部 松本さん「通船川の整備について」

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通船川の延長は8.5kmあります。流域面積は約17k㎡です。流域の3割以上が日本海の海面よりも低い土地です。

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現在、新潟県では、津島屋閘門排水機場から薬師橋の間約2.9kmで護岸整備、薬師橋から山の下閘門排水機場まで約3.8kmのうち老朽化の激しい部分約1kmの護岸の補修に取り組んでいます。

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平成10年に新潟市などとつうくり市民会議を立ち上げ、平成12年につうくり川づくり案2000を提言しました。その後、市民の意見を川づくりに反映させようとこれまで5箇所でワークショップも実施してきまた。

平成10年の8・4水害を受けて、新山の下排水機場の整備、鴎橋や木戸閘門付近などの川幅の狭い箇所の拡幅、緊急度の高い箇所の護岸の補修、激特事業による鴎橋地区や山ノ下地区の護岸整備を行いました。

また、川を利用しやすいように親水性護岸や周辺環境の整備を進めています。具体的には松崎・津島屋地区での親水護岸、松崎・津島屋・。河口の森地区での船着場の整備、河口の森での駐車場整備などを行ってきました。

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松崎地区の護岸整備は終了し、現在事業中の津島屋地区の護岸整備では、魚類などの生息・生育が可能になり周辺の環境と調和できるように魚巣ブロックを採用しています。この護岸は階段状になっていて足をかけることもできるので、万が一落ちても上がれるような構造としています。また、護岸の上の方には落ちた人が掴まることができる手すりも設置します。なお、木工新町地区はこれからの着手となります。

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新山の下排水機場は平成15年3月に完成、排水能力30m3/sで旧排水機場とあわせて52m3/sの排水能力となりました。これは7~8秒で25mプールの水を吐き出すくらいの力です。

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これらの整備により、8・4水害と同じ規模の雨を想定した場合、流域での浸水被害が非常に少なくなっています。

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薬師橋から山の下閘門排水機場の間の約3.8Kmの内、老朽化の著しい部分、約1kmの護岸の補修については、老朽化した矢板護岸の川側に新しい矢板護岸を設置します。平成25年度は中木戸・河渡・豊3丁目で合計約126mの護岸補修を行うなど、これまで約890mの補修を行いました。平成26年度は下木戸地区で約120m施工する予定です。

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河口の森の船着場・照明・駐車場については、国土交通省の河川空間の利用促進のための規制緩和を受けて、県でが地域活性化のための都市・地域再生等利用区域に指定することによって整備することができました。

今後も、つうくり市民会議からの提言などを尊重しながら、山の下閘門排水機場の維持管理で地域の安全を守っていくとともに、川の利用や環境を配慮した護岸整備、老朽化の激しい箇所の護岸補修など、安全、安心で魅力ある川づくりに取り組んでいきます。

 

次回は、新潟市からの「散策路整備、かわせみ橋の整備、通船川の水質」についてのレポートをお届けします。

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