南相馬市 太田地区まちづくり委員会、新潟来訪-1

10月20日(土)、市内が「避難指示解除準備区域」、「居住制限区域」、「帰還困難区域」の3つの区域に分かれている南相馬市より、川についての研修で、太田地区まちづくり委員会の高橋 清会長他23名が新潟に訪れ、新潟水辺の会のメンバーと意見交換会を行いました。

 

  新潟県庁裏の信濃川船着場にて

太田地区まちづくり委員会は、太田地区住民の主体的な参加のもとに、太田川を生かした協働のまちづくりを通して地域の課題を解決し、地域の資源を後世に継承するとともに、楽しく安全・安心して暮らせる住みよい地域づくりの推進を目的に平成22年3月16日発足しました。「きれいな太田川~恵みを次世代へ~」をテーマに活動している団体で、会員は約1,000所帯だそうです。太田地区は東京電力福島第一発電所より約20kmの地域にあります。

 

発足1年目の総会直前に東日本大震災が起こりました。

 高橋会長のお話では海岸部は津波被害を受けましたが、他に比べ太田地区は大きな被害はなかったそうです。しかし、東日本大震災後の東京電力福島第一発電所の爆発により、計画避難区域と緊急時避難区域となり多くの方が県外に避難されたようです。現在では、市内で計測している放射線の測定値が下がり安定していること、ほぼ市内全域で電気・水道が使えること、緊急時避難準備区域、計画的避難区域に変更され、屋内退避が解除されたことから、多くの市民が避難先から戻ってきているとの事でした。

 

午前7時南相馬市を大型バスで出発し、若干線量の高い飯館町を迂回し東北自動車道に出て10時50分新潟中央ICに着きました。挨拶もそこそこにバスを誘導して新潟県庁裏の信濃川へお連れしました。そこで相楽 治(福島県郡山市が郷里)、梶 瑶子両副代表、安田幸弘世話人より信濃川の説明をしていただき、11時20分発のウオーターシャトルに乗船、信濃川クルーズを体験していただきました。

 

 アナスタシア号に乗り込み下流に向けて出航

 

秋晴れの快晴の信濃川クルーズはいかがでしたでしょうか。

 

その後、万代島の魚市場2階にある、地魚食道 瓢(ひさご)で食事を取っていただきました。高橋会長からのお話では、現在南相馬市は、年間20ミリシーベルト以下の「避難指示解除準備区域」、年間20ミリシ-ベルト超50ミリシーベルト以下の「居住制限区域」、年間50ミリシーベルト超の「帰還困難区域」の3つの区域に分かれており、今回参加したメンバーの中にも居住制限区域に自宅があるため仮設住宅にお住まいの方も居られるとお聞きしました。

その後、当会の活動場所のひとつである通船川に向かいました。山ノ下閘門排水機場展望室で、通船川のなりたちや新潟の水辺について説明を行いました。

 

 

山ノ下閘門排水機場の管理室に伺うと、ちょうど中央埠頭に荷降ろしした南洋材木の筏の曳航があるというので予定時間が少しオオバーしていましたが、閘門に入る筏と閘門開閉を見学する事になりました。筏が入るため信濃川と通船川の2mの水位差を無くする為閘門を開けると真っ黒い水が勢いよく通船川に出ていきます。

 

そこへ一見卵型で風呂桶のようなロータリーボートが筏を曳いて入ってきます。このロータリーボートは木材を押す鉄の歯や顎を持っている優れもので、ほぼ同位置で360度回転できるロータリー機能と強力な馬力を備えた船です。南相馬の方々は、驚異の眼差しでそれを眺めていました。

2に続く。

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